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『革命』が細々と小説を載せたり、ライトノベルを書いていて思ったことを綴ります。
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26日といったけれど、20分ほど過ぎてしまいました><
あまりに部屋が寒すぎて筆が進みませんでした。
灯油が切れているので・・・やっぱり買い足した方が良いのかな?

雑談ですが、小説の中で「北海道といえば牛!」などと書きましたが
別に町中に牛が溢れている訳じゃないんだよな~と思いつつ歩いていたら
いましたよ・・・牛柄のタクシー!
やっぱり北海道は牛です(笑


「もう少し! もう少しだけここに居させて下さい!」
 部屋に入るなり俺は頭を下げながらそう言った。
 無言。
 恐る恐る顔を上げると同時に笑い声が部屋にこだました。
「ははは! いや、すまない。そう言う話じゃないんだ。あんな言い方じゃあ勘違いするのも無理はないか」
 俺はほっと胸をなで下ろした。だがその話でないとすると、俺には何の話で呼ばれたのか全く見当も付かなかった。
「え、それじゃあ……」
「志緒理のことだ」
 一瞬胸が大きく鼓動した。そんな俺の様子を見て憲司はやはりと言う表情を浮かべる。
「君が……志緒理の事を好いてくれているのはわかる。志緒理も恐らく君のことを気にしているだろう。それをどうこう言うつもりはない。だが……君は時折、志緒理を見ているようでそうでない時がある気がしてね」
「そ、それは……」
 心当たりは十分にあった。祐理のことだ。俺は志緒理見ている時、その行動、仕草の中に祐理を見つけることがたまにあった。そんな時の俺は志緒理を見ていなかったかも知れない。
「心当たりがあるようだな……隆史君、君が志緒理を心から好きならかまわない。だがもしそうでないなら。志緒理とこれ以上親密になるのは控えてくれないか? 志緒理は……外には出さないが大きな不安を心に抱えているんだ。志緒理が君のことを本当に好きになった時に、君が志緒理を見ていないと知ったら……志緒理は耐えられないだろう。だから頼む!」
 そう言って憲司は頭を下げた。
「その……俺は……」
 どう答えて良いか分からなかった。そもそも答えを持っていなかった。自分の中でもその答えを出せずにいた。
 志緒理が好きなのか志緒理の中に垣間見る祐理を好きなのか。
 俺は頭を下げる憲司に申し訳なさを感じ、直視することが出来ず視線を落とした。
 しばらくの間この部屋を沈黙が支配した。
「時間を……くれませんか? お願いします」
 顔を上げて憲司を真っ直ぐ見つめると俺はそう言った。憲司も頭を上げて俺をじっと見つめる。そしてゆっくり口を開いた。
「なんの時間だい?」
「俺が……俺が本当に志緒理さんを好きなのか確かめたいんです。確かに俺は志緒理さんをある人に重ねて見ていた部分があります。自分勝手だとは思います。でも後悔したくないんです。お願いします!」
 今度は俺が憲司に頭を下げた。
 憲司の視線が俺に注がれているのが肌で感じられた。沈黙が俺の胃をねじ切りそうになる。
「わかった……もう少しだけ待とう。君がこれから志緒理を志緒理として見るというならそれを信じよう。だがもし君が再び志緒理を誰かに重ねてみていると感じたら……」
「わかっています。その時はまた今日みたいに呼び出してください」
 そう言って俺は頭を下げると憲司の部屋を後にした。
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