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『革命』が細々と小説を載せたり、ライトノベルを書いていて思ったことを綴ります。
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予告通り!本日は小説の続きとなります。
今回はきりが良い所で切ったので少しだけ短めかな。

先日実家に携帯電話の充電器を忘れてきましたorz
今は電池式充電器で充電する日々……
電池代がかさむわぁ(笑

気軽にコメントなどお待ちしております
では本文をどうぞ!

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 エノクの園は、二人のように天使を呼び出しうる波長を持った者たちを集めるための施設である。だがそれはもちろん表沙汰にはしていない。名目上はただの孤児院だ。ここに居るほとんどは家族や家を奪われ、行き場のなくなった少女たちだった。亜季奈もそんな中の一人で、ここに来た直後から同室だった瑞夏を本当の姉妹以上に好いていた。
「さすがはお姉様! いつ見ても華麗な天使様ですね」
「ありがと。もう少しだから待っていてね」
 瑞夏は片目をウィンクさせて亜季奈の声に答える。彼女の周りには緩やかに吹き上げるように風が舞っている。おそらく彼女の上に浮かぶ天使が起こしているのだろう。その風にはらはらとなびく金髪が神聖な絵画のような印象を作り出していた。
「「銀に輝く星の司祭の御名に置いて、我らがアルトラル体を無形なる天の輪と化せ!」」
 合図もなく二人の声は調和していた。彼女らの天使は大きな翼をゆっくり羽ばたかせた。それと同時に天使の体は光の粒子となって空中に留まる。一瞬の間を空けてその粒子は足下に描かれた魔法陣へと向かった。それはまるでパズルのピースをはめるかのように未完成の魔法陣を完全なる魔法陣へと変貌させた。それはまるで呼吸するかのようにゆっくりと暖かな光を放っている。
「うまくいきましたね……」
 瑞夏と聖が魔法陣の中心へと入って来る。すると魔法陣の四隅にある三角形はそれぞれ異なる光を放ち始めた。その光は絡み合い三人の周りを囲うようにピラミッドを形成する。
「それじゃあ、行くわよ!」
 亜季奈は瑞夏の袖を握りしめた。未だ天使を呼び出したことのない亜季奈にとっては、二人を信頼しているとはいえ未知への恐怖がある。それに気付いた瑞夏は、袖を握っていた亜季奈の手を握りかえしてくれた。聖は二人の肩に手を添えて包み込むように後ろから支える。
「瑞夏様……ではお願いします」
 瑞夏は黙ったまま頷いた。
「変化の輪よ……守るべき過去の記録を今、紐解け! 我はネモの庭園の信奉者なり!」
 三人を囲んでいた光のピラミッドだけを残して視界は一瞬にして闇に包まれた。立っている感覚もない。気を抜けば落ちて二度と戻れないかのような錯覚を覚える。恐怖が亜季奈に噛みつこうかとした瞬間、まるでガラスが割れるかのように視界が開けた。
 生暖かい風が頬をくすぐる。無数のライトが周囲を照らし出していた。今まで何の音もなかったその空間に突然、歌声と弦楽器の音が流れ始めた。三人は歩道橋の上に立っていた。すぐ脇には大きなビルとアーケード。歩道橋の上ではいくつかの小さな露店と、音楽をたしなむ若者たちの姿が見える。
「ここが……大阪……」
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